2021-03-08から1日間の記事一覧

砂あらし 芝憲子詩集

1992年12月、青磁社から刊行された芝憲子(1946~)の第6詩集。表紙画は竹田夕絵。著者は東京生まれ、1972年から沖縄県に転居。刊行時の住所は沖縄県那覇市久米。 沖縄に住むようになってから二十年たちました。その前は東京に十年、川崎に十五年いたので、…

わが齢滴る緑の如くなれば 桂井和雄詩集

1949年5月、高知県同胞援護会から刊行された桂井和雄(1907~1989)の第1詩集。装幀は山脇信徳。著者は民俗学者。 この詩集はその益金を以て本會直營の婦人ホームといふ高知縣に於ける薄幸の少女や身寄りない婦人をお丗話する施設の移轉新築費と靑蘭會(未亡…

卵だけの世界 伊達鱓詩集

1967年1月、私家版として刊行された伊達鱓(林浩二郎)の第1詩集。 死んだ魚の眼は、ユウベノママではいない。明ければ、一段と白濁したその眼が、フト、鮮烈な意志力とでもいうべきものを澱ませてしまったぼくの全機能であるような気がしてくる。たちまち、…