2022-02-16から1日間の記事一覧

島の棘はやわらかく 勝連敏男詩集

1973年5月、国文社から刊行された勝連敏男の詩集。 死を憎むひと死に逝きて撓む夏生き滅ぶ裔と国獄のみち 唖の馬ある夏不意に駆り死ぬ隠し村びとみな滂沱たり 幻の<クニ>が滅べば堕ちざるに極寒の島の落人磔刑 婚姻の百夜めぐればクブラ割り殉難ちかきシジ…

睡眠の軌跡 佐伯多美子詩集

2009年2月、思潮社から刊行された佐伯多美子(1941~)の詩集。付録栞は野村喜和夫「真の名を求めて――佐伯多美子への手紙」。 ここに書かれたことは、主に、背骨で感覚し、臓器で思考され、それら、背骨や臓器すべてに、でき得る限り近づきたいと希求した。…

創作人間壊滅 河田正義

1925年1月、日本社坂本榮吉によって刊行された河田正義の戯曲。 時。一九一六年以降場所。シベリアに近い歐露のC さいふ小さい町 住民の多くは貧困な農民人物。 主な者、 出征兵士 イワン ユーロウイッチ 貧しき小作人 一九一六年三十歲の時豫備兵として獨逸…