1981年3月、新評論から刊行された高木護の第10詩集。
先に『天に近い一本の木』という詩集を出した。そのおりに、作風上入れられなかったものが残った。それに近作と旧作の二篇を加えたものが、この詩集である。「もう、どうでもいいや」と開ッ直ったところから、うまれてきたもので、どの詩もいらぬことばを消しているうちに、このようにみじかいものになってしまった。(「あとがき」より)
目次
- 祈り
- 野
- 対話
- 吹いてくる
- 土
- 餌
- 飢え
- 渓
- 天
- 復讐
- それから
- きょうも
- 職なしだから
- 日常
- 言葉だから
- 鼻唄(足が……
- 鼻唄(酎が……
- 待つ
- なんでもないこと(生きて……
- なんでもないこと(隠れて……
- 歳月
- 方位
- 幻魚
- 立っている
- 遠景
- 座っている
- 招待
- 乾杯
- 夕焼け
- 別れ
- 月夜
- 秋
- 秋風(日向の……
- 秋風(頭の……
- 散る
- 花の下
- スコールの思い出
解説 永畑道子