2013年8月、コールサック社から刊行された井野口慧子(1944~2019)の第8詩集。装画は中西征子、装幀は井野口慧子と杉山静香。著者は広島県生まれ、刊行時の著者の住所は東広島市。
目次
Ⅰ
- オルガン
- あなたが座る時を
- バタフライテーブル
- 氷解 父に
- 光の言葉 喪失の後に
- 姑(はは)
- ヒメジョオン
- 落葉
- 食卓の向こう
- 火山ガラス イヴに
- 今、ここに在るだけで
- 花降る日には 有元利夫「花吹」に寄せて
- 光の束
Ⅱ
- 先を歩む人へ
- 水の物語
- その静かな源へ
- 苦く塩辛い海となって
- たった今 この地上に
- 一瞬が永遠に 野口稔 油絵「無明秘抄・2012」に
- 永遠はここに
- 葡萄の樹の下で 早稲田奉仕園にて
- ヤグルマギク 二〇〇六年春 東京
- 宙(そら)の奇蹟
Ⅲ
- 風に舞う紙片(パピルス)
- 風の言葉に
- 風の匂いに
- 海を渡ってくる風 「第12回アジア競技大会広島1994」に
- 地上の歌 二〇一二年早春
- 交差点
- 野薔薇
- ツバメ
- 響 杉谷冨代 染作品集『水の記』に
- 私の今日を
Ⅳ
- ふたたび私の耳に 木川陽子さんに
- 野の花の人 岸田裕子さんに
- 光の予感 麻田浩 没後十年展に寄せて
- クロアゲハの日 宮地紀武さんに
- 惑星のひとつから 米田栄作さんに
- 水蜜桃
- 花の言葉
- 未明の庭に
Ⅴ
- 不眠
- ゲイリー・ゲイラーの椅子
- 小さな指跡への旅 ライッス博物館マンハイム
- 未完 フィレンツェ アカデミア美術館
- 旅の十字路 スペイン・1997
- ゆらめくものの…
- ウクライナの雪鳥
- 乾ききったナツメヤシに雨が降り
- 砂漠のバラ
- 『わたしのヒロシマ』を描く人 森本順子さんに
あとがき