1980年11月、沖積舎から刊行された高柳誠(1950~)の第1詩集。装幀は柄沢斉。
柄沢斉氏の版画と初めて出会った日からもう何年経つでしょうか。その日以来、私は、氏の版画の「黒と白の世界」に魅せられ続けてきました。敬愛する氏にこの詩集の装幀を引き受けていただけたことは、望外の幸福でした。
また、沖積舎の沖山隆久氏には、『アリスランド』を詩集にすることを勧めていただいたばかりか、本造りに関する一切をお世話していただきました。このおふたりのお力添えがあって、初めてこの詩集は世に出ることができたと、深く感謝しています。
さらには、私の仕事を常に見守り激励してくれる長い間の友、高橋素明、時里二郎、そして横井康夫にも、この場を借りて感謝の意を表明したいと思います。彼らとの交友があったからこそ、この作品は成立することができたのです。本当にありがとう。
どうやら、『アリスランド』は大変好運な出発をすることができたようです。
(「あとがき」より)
目次
- 存在原理
- 大きさ・位置
- 建国/書物
- 海・川・湖
- 「溺死人」
- 鏡/青空
- 女王アリス
- 聖処女アリス
- 光/木
- 植物・動物
- 顏面交換日
- 新聞|
- 歌
- テレス
- 女王アリスの(捏造された)独白
- 城
- 「鳥」
- 木馬
- 人力飛行機
- 小年狩り
- 少女/人形
- 数字
- 色彩
- 存在原理
註
あとがき