1974年11月、詩稿社から刊行された井上岩夫の詩集。装画は前畑省三。第25回H氏賞候補作品。跋は島尾敏雄。
目次
序詩
1
- 神様がかくしてしまわれたのさ
- ボーン
- 豚
- 委員長
- そのた
- マツの記憶
- 菊のごはん
- 大学病院の秋
- 原爆の子
2
- 点滴を受ける女
- いたみ
- 時雨
- 森
- 髭をそりながら
- 冬の音
- 彼岸
- 声
- 雨
- 手品師
- 抒情の罠
- 女
- オーカミ
- 燈台
- 深夜の釣
- 通り雨
- 勤勉なスカラベ
- 廃墟の瓦礫を
3
- 痒いところ
- とまり木にて
- ビールのうた
- 馬
- 立ち話
- 台風はいった
- 二十年
- 白いきのこ
- ここなこのこころのはらわため
- せなか
- 外は氷雨
- 二羽の雀は
- ただわけもなく
- 五十歳
- 原爆記念日
- 縄
- 洞
- 火力発電所寸景
- 福石忍氏のわらい
- かばやき
- ショウチュウ派
- 事件
- 桜島
- 高千穗登頂
- 水族館にて
- 大龟
- えい
- ふぐ
- たこ
- かぶとがに
- うつぼ
- 真鯛
- えらぶうなぎ
- 無為
- 盜墨
4
- 岩
- 荒天用意
- 二枚の靴の裏
- 戦争
- 照門は見た
- 指宿植物園にて
- 睡い男
- 止まるな丸田
5
- 逢曳
- 晩餐
- ヒワ
- 久良賀野肛門病院一号室
- 少女とらくだ
- 一日
- 少年と馬
井上岩夫さんの詩集に添って 島尾敏雄
あとがき