2018年11月、田畑書店から刊行された関西文学論。編集は日本近代文学会関西支部編集委員会。編集委員は、浅子逸男、天野知幸、大橋毅彦、木田隆文、木谷真紀子、斎藤理生、高木彬、田口律男、中谷いずみ、三品理絵、山本欣司。
目次
まえがき
第一章 移動と差異化
- 織田作之助と川島雄三 酒井隆史
- 〈大阪人〉の視差――直木三十五「五代友厚」をめぐって 尾崎名津子
- 金達寿における関西――〈神功皇后の三韓征伐〉と「行基の時代」 廣瀬陽一
- 小説『京都』に至るまで――土地と創作をつらぬくもの 黒川 創
- 【コラム】ボロ・くず・ゴミ溜りの街、京都 福岡弘彬
第二章 場と営み
- 宣言としての言葉をどう再読するか――「関西沖縄県人会機関紙『同胞』を読む 富山一郎
- 熊野新宮――「大逆事件」――春夫から健次へ 辻本雄一
- 一九二〇年代前半の神戸労働運動と賀川豊彦――結節点としての労働学校・関西学院 杣谷英紀
- 【コラム】言説としての奈良 磯部敦
第三章 メディアと文化環境
- 神戸モダニズム空間の〈奥行き・広がり・死角〉をめぐる若干の考察 大橋毅彦
- 一九二〇年代半ばの『神戸版』映画情報――新聞連載小説の映画化を中心に 永井敦子
- ロケーションへのまなざし――神戸一九二〇年代文学の背景・前衛芸術と郷土芸術の交差地点 島村健司
- 【コラム】関西のメディア人・北尾鎌之助 荒井真理亜
第四章 散種されるモダニズム
- 「理想住宅」と「煌ける城」――一九二〇年代・阪神間の建築表象をめぐって 高木彬
- 複数の神戸を遊歩すること――横溝正史『路傍の人』のモダニズム 山口直孝
- 昭和初期・神戸の文学青年、及川英雄――文学における中央と地方 大東和重
- 【コラム】 『山上の蜘蛛』を書き始めた頃 季村敏夫
あとがき
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索引
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