1977年2月、宝文館出版から刊行された澤野起美子(1896~1988)の詩選集。著者は岩手県東和町生まれ、刊行時の住所は世田谷区奥沢。1968年村上昭夫詩集「動物哀歌」(思潮社)を出版、印税は夫人のふさ子に渡るように手配、1982年日本現代詩人会に1.000万円出資、現代詩人会では当事の会長・安西均、理事長・新川和江を中心に理事と相談し「現代詩人賞」を創設(基金は84年にも2.000万円出資)。
目次
・花の城 (昭和四十二年)
- におい袋
- 走るよりほかに
- 石の花
- 女豹
- 遠い草原
- 庭の春
- 裸婦
- 幻想
- 幻想Ⅱ
- サボテンの花
- 宣告
- 願い
- 手術
- 手術のあと
- 化石の本
- やがて死が
- 老人
- 刻々の歌
- クリスマス前日のこと
- くるみの実 二章
- ひとりしずかの葉
- 枯野
- 世界のどよめきの中で
- 花の童女
・モデリアニの筥 (昭和四十四年)
- 夜明けの林で
- 女の心は
- モヂリアニの筥
- ひそかに
- 待つ
- 言葉を発する
- 北の童女
- 児の墓に詣でて
- 花の旅
・冬の桜(昭和四十七年)
- 花のそばに
- やせた鶴
- 平行線
- 未来
- 揺れる
- ふるさと
- 風景の中で
- 存在
- 死者の慰撫
- あなたに
- 鴉
- 抱擁
- 手
- 無題
- 夜の客
- 交換
- どくだみの花
- 花 二題
- 梅の命
- 永別
- かえらぬもの
- あなたの魂
- 生きる
- 告げる言葉も
- 待つ
- 枯葉は生きている
- 花と老人
- 散る
- 紫陽花抄
- ヂキタリス
- 梅よ
- 幻想の日々
- 花霊
- 冬の桜
解説 武田隆子
手塚久子
後記 山田野理夫
あとがき