1996年10月、あざみ書房から刊行された石毛拓郎(1946~)と田村奈津子(1960~2001)との往復詩集。挿画は藤富保男。
往復詩集とは石毛拓郎と田村奈津子の間で互に交信された詩で、それらの詩に対応した日付が入れてある。本詩集と田村奈津子の詩集『虹を飲む日』の両者が一つの完成された詩篇で、この両著を〈わがまま詩篇〉と呼ぶことにした。刊行に関しては合体の一巻とせず、別々に一冊ずつの詩集にしたことを前記とする。
目次
poems
- 断食詩人の骨壷――November 11 1994
- あいふれた食卓――November 25 1994
- 七日目の孔――December 12 1994
- 推理――February 3 1995
- 椿海些事忌――March 10 1995
- 隠居礼讃――March 25 1995
- 丹も朱も――May 1 1995
- 安寧一言――July 17 1995
- 義経の犬吠――August 10 1995
- 泳ぐひとはしかし――November 23 1995
- 骨壺発見――December 21 1995
- 整骨院豊年の遺産――January 10 1996
- 高千穂――January 25 1996
- アンダーソンの壺――February 7 1996
- いる古物――February 29 1996
- 首持聖人の肖像――July 10 1996
essays
- 棒の哀しみ――November 25 1994
- 最後の暗喩――February 15 1995
- 胸奥に迫る蠅――May 1 1995
- 自慢の骨壺――December 22 1995
- 因業ルソー先生――February 20 1996
- 唐九郎の酔眼――July 25 1996