1995年8月、沖積舎から刊行された加瀬隆之(1947~)の第3詩集。装画は安部直人、装幀は戸田ヒロコ。
十二年ぶりの詩集となりました。なんの精神の進展もないままに、作品として提示するのは、なんとも恥しいかぎりです。詩に対する絶望は日々募って、どうしようもない現今ですが、その絶望を絶望のまま晒す以外、今の自分を救う途がないのもまた事実です。詩集の中間に納めた、八人の画家へ送る詩篇が、小さな救いとなりました。詩篇に付された番号は便宜上のもので、どの頁から読んでも(読み棄てられても...)いっこうにかまいません。どこかの一行に何かを感じて頂ければ幸いですが……。
(「あとがき」より)
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あとがき