1985年7月、七月堂から刊行された薦田光恵(1950~)の第1詩集。装画は渡辺武信、装幀は三浦久留美。編集制作はアップルハウス。附録栞は、新井豊美「硬派の冴えた感性」、麻生知子「透きとおっていく風」、松井啓子「乾いた風が吹いてくる」。アップルハウス・エディション1。
一九七九年・秋。東京で秋元さんに「詩集を出しなさい」と言われてから、清書に手間取っているうちにカレンダーを六回替えました。三十代に入る頃から、一年の経つのは早くて、人生にも加速度は付いて行くと思いはじめています。この六年間も瞬く間でした。
一九八五年・夏。秋元さんの手によって詩集『森は晴れている』は、セイリングします。この作品は一九七五年に始めた詩誌『TEA&TOAST』の時代からのものです。”雑記帳”等の書きおろしを除いた他は、一九八二年まで参加していた詩誌『木馬』の時代までをまとめました。
青いパピヨンにも似た四国に住みながら、書くことによって愛する人々と出会いました。一人、一人の大切な人。生きている限り手紙を書きます。お元気でいてください。
(「あとがき」より)
目次
- わたしへ
- ストロベリー・レイン
- ともだち
- 星を知らない街路区で
- ブルーな気分で
- こんにちわ
- 家族
- ひとり暮らし
- 微熱あり
- ういんどお
- ちょっとしたこと
- So,I'mapark
- 首飾り
- 水曜の朝
- 雪のメリーゴーラウンド
- 青い石鹸(ブルーソープ)
- ミスター・マリー
- ひとりぼっち
- おんな
- 髪は切ったけど
- 日曜日
- ねえ、きみ
- ときとして ゆううつ
- どんぶりめし
- 退院したり もどったり
- 釣り
- 甘ガキ
- たったひとつの恋
- あなたのグラタン
- 日曜の次は月曜です
・拾遺抄(詩と散文)
- ときどき雨
- 流雲
- 尾形亀之助に寄せる言葉
- 雑記帳
- 幼年期の庭
- 遊園地で
- 海へゆこう
- 森は晴れている
- 夏
- 海の彼方
- 自詩像
- おやすみ
- ポーカー水浸し
あとがき