2003年10月、未知谷から刊行された山下多恵子の評論集。カバー写真はみやこうせい。2017年に増補版が刊行された。著者は岩手県雫石町生れ。刊行時の職業は長岡工業高等専門学校非常勤講師。
目次
はじめに
・海の蠍 明石海人への旅
Ⅰ「癩」であること
- 1宣告―「癪に堕ちし身」
- 2懊悩―「人の世の涯とおもふ」
- 3新生「命のはての歌ぶみの」
Ⅱ 歌集「白描」の世界
- 1第一部「白描」
- 2第二部「翳」
- 3海人の歌
・人間への道 島比呂志の地平
Ⅰ「人間」として
- 1元凶
- 2挑戦
- 3回復
Ⅱ囚われの文学―島比呂志を読む
- 1「奇妙な国」―もう一つの国の住人として
- 2「女の国」―断ち切られた性
- 3「海の沙」―訴える文学
- 4「ハンセン病療養所から50年目の社会へ」―島比呂志のその後
あとがき―旅の終りに
参考文献