林檎の花咲く町 辻美沙子

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 1963年5月、家の光協会から刊行された辻美沙子(1934~1999)の青春小説。カバー・扉装画は高田誠。

『林檎の花咲く町』は、雑誌『家の光』が、昭和三十六年に全国から広く募集した新人長編小説に第一席で入選し、三七年の一月から十二月まで、『家の光』に連載されたものです。
 作者が少女時代を過ごした東北の町を舞台に農林高校の美しい音楽教師相馬桂子をめぐる青年たちの葛藤、現代っ子高校生たちのおりなす青春群像を描いた新しい青春小説です。
 これまでにも、農村に取材した青春小説はありますが、いずれも終戦直後の問題を扱ったものが多く、いまの世代にアピールするには、余りにずれがあります。
『林檎の花咲く町』は、あくまでも現在の時点において農村をとらえ、若者たちのもつ健康なエネルギーを歌いあげた、青春小説に新しいジャンルをひらぐものといえましょう。(カバー紹介文)

 

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