柾它希家の人々 根本茂男

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 1975年7月、冥草舎から刊行された根本茂男の長篇小説。装幀、造本は山田良夫、口絵装画は武田滋。付録栞は山室静、常住郷太郎、西岡武良。「近代文学」「南北」掲載。

 

 この作品は。いまから、約二十年も前のものであり。最初に掲載されたのが「近代文学」であったが、そのときから、連載なかばで中絶する運命にあり。 それから十二年の後、「南北」に五回にわたって、再度掲載されたことによっ で、活字のうえで、ようやく完成をみるにいたるが、「近代文学」から「南北」に掲載される十二年間のあいだにも、「南北」での掲載がおわって、今日にいたる事で、何度か本にされる機会にめぐりあいながら、陽の目をみる直前で、闇のなかに消えていった作品であることに、なにかしら、忌わしい運命的なもいい感じていただけに、このたび、吉岡実氏、冥草舎の西岡武良氏のご尽力によって、本にされることにきまったこともさることながら、この作品の作者として、この作品にまとわりつかれた運命的な関係を、ここで、ようやく断ち切ることができることになる。
(「あとがき」より)


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