2022-02-28から1日間の記事一覧

抒情小曲論 伊藤信吉

1969年11月、青蛾書房から刊行された伊藤信吉(1906~2002)の評論集。装幀は串田孫一。 私の手もとにある上田敏の訳詩集「海潮音』は、表紙の背皮がぼろぼろに傷んでいる。小型本の室生犀星の『抒情小曲集』は、紙の表紙なので傷みがいつそうひどい。『藤村…

黄土の風 坂本つや子詩集

1990年8月、花神社から刊行された坂本つや子(1926~)の詩集。第24回小熊秀雄賞受賞作品。著者は東京生まれ、1938年に渡満。刊行時の住所は足立区西新井。 母と娘が、この世の悪意と善意をきっちりと二等分し、一つの計算違いもなく天から分けもたされる――…

森のなかの食卓 藤原菜穂子詩集

1989年2月、地球社から刊行された藤原菜穂子(1933~2020)の第8詩集。装画は黒須昇。著者は岡山生まれ、刊行時の住所は福島県白河市。 雪のやんだ朝、二羽の山鳩が庭に来て、ヒマラヤ杉の枝に巣を作っていた。しばらく、いたわりあうように庭を歩いていたか…