1979年1月、青土社から刊行された岸田衿子(1929~2011)の詩集。装幀は安野光雅。
目次
・ソナチネの木
- わたしはえのぐをといた
- 小鳥が一つずつ
- 雲の端をほどいて
- 花畑ではいつでもみんな
- なつかしい夜は どこへ行った
- モーツアルトがたずねてくる日
- となりの館では
- 島に出あうたびに
- この村では誰も怪しまなかった
- 白い花
- 雲と草の穂が ふれているあたり
- 雲は永遠に完成しない
- この季節は あかるすぎて
- 地上でわかれる わたしたち
- まぶしい花火の終ったあとで
- 昔の村へ たしかめにゆく
- 火のいろが うつくしくなるころ
- 風をみた人はいなかった
- 海の涯は 滝なのだ と
- 笛の音は わたしをつれてゆく
- ホルン吹きが いなくなると
- 地球に種子が落ちること
- 星はこれいじょう
- 草をわけて 続く道と
- 一生おなじ歌を 歌い続けるのは
- なぜ 花はいつも
- わたしは 絵の中に入って行った
- 草が枯れるのは
- 小さい波は 語りかけるように
- 待つことは 航海よりもながいもの
- 二人のうち 一人が
- ふしぎなのは 幻の野辺を
- 水色の ズックの子に出合う
- 時計は昔 空にあって
- あの頃は 太陽の馬車も
- 汽車は おとなの中の子供が
- 海をわたるために
- コヨーテみたいに孤独ではない
- 仔馬のたてがみが 炎のようにゆれて
- いつのまに 春は
- 一ぽんの木は
- さがしにゆく
- 眠りの姫よ 起きなさい
- 鳥につばさのあることがふしぎだ
- 夏の日の てのひらに
- 雪の林の奥では
- アランブラ宮の壁の
- 陽に灼けて
- うす紫のショールは
- 鬼ヶ島に鬼はいなくなって
あかるい日の歌
- まひるの村
- なにをさがしに
- 雨の日の
- 十月は
- 木の影
- 古い絵
- 小学校の椅子
- あかるい日のうた
- 夏のかげぼうし
- さがしてきます
- 冬の旅
- 遊び
- 棗のうた
- おぼえているかしら
- その日まで
- 忘れた国
- 花のかず
- 九月
- 丸木船にのって
- うたをうたうのはわすれても
- 足おと
- 星のうた
- 古い道の古い花の木
- てがみ
- 雪の絵本
- 夜明けまでに
- 南の絵本
- 南の村
- だれも いそがない村
- いつもとよく似た旅
- 曇り日なら
- ねむる絵描き
- 小梨の絵
- 給日記
- 移る季節
風の伝説
- しなの路のアリス
- ビロードの村
- 風の伝説
- 不等辺三角関係
- 人魚の懺悔
- 狼ごっこするもんよっといで
風とかざぐるま
- かぜとかざぐるま
- 花かぞえうた
- いちごのかぞえうた
- 雨
- 花つみ茶つみ
- 木がならんでる
- 火の山の灰
- もう一つ心を
- 山また山
- ムノウタ
- すずしい日
- きのながい
- しずかな日
- くらい日
- あさっておいで
- おにいちゃん おにになった
- 一日一回在椅子上
- さわやかな日
- かしこのかき
- てんにまします
- あれののはてに
- くるあさごとに