1952年5月、さ・え・ら書房から刊行された大木実(1913~1996)の学生向け詩論。「ぼくたちの研究室」シリーズ。刊行時の著者の住所は大宮市上小町。
詩を研究し鑑賞するには二つの方法があります。一つは詩はどういうものであるか、その内容や形体をしらべ、他の芸術や人生とのつながり等を考える、横の面からの研究鑑賞。一つはむかしからこんにちまで、詩がどんなふうに進んできたか、移りかわってきた歴史をたどる、縦の面からの研究鑑賞。
この本は、その両方の面から、詩学と詩論の中間をわかりやすく、よみやすく書くことに努めましたが、できあがったものは意にみちません。けれど一方ではまた、やや満足な気持もいたします。それはとにかくこのようなひとつのまとまった仕事をしあげた喜びです。
(「あとがき」より)
目次
はしがき
- 詩とは何か
- 表現
- 詩精神
- 文学
- 内容と形体
- 詩の性質
- 音楽性(外在律、内在律)
- 造形性
- 思想性
- 抒情詩と叙事詩
- 詩の起り
- 抒情詩と叙事詩のちがい
- 二つの物語
- ソネット
- 定形詩
- 音數律
- 新体詩
- 象徴と象徴詩
- 音位律
- 音性律
- 漢詩
- 四行詩
- 定型詩の特徴
- 自由詩
- 自由詩の発生
- 自由詩の特徴
- 日本の自由詩
- 理想主義と民衆主義の詩
- 芸術主義の詩
- 散文詩
- リズム
- 散文詩と自由詩のちがい
- 散文詩の本質と発生
- 童謠
- 童謡と童謡詩
- むかしの童謡
- 詩としての童謡
- 西欧近代詩の流れ
- 浪漫主義の詩
- 現実主義の詩
- 象徴派の詩人たち
- 未来派
- 立体派
- 超現実主義その他の詩
- 現代詩の鑑賞
- 昭和の詩
- 詩人の詩風とその作品
- 現代詩の特徴
- 詩を書こうとする人に
- 感與
- 生活と詩
- 詩形と言葉
- 詩の切り方
- 連の分け方
- 推敲
あとがき
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