魚の鰭 東鷹女句集

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 1941年1月、甲鳥書林から刊行された東鷹女(三橋鷹女)の第1句集。装幀は武者小路実篤

 

「魚の鰭」一巻は私の心の旅姿である。ある日は嚴のやうな怒濤を潛り、ある時は日輪まばゆき波上を駈り、またある時は、浮藻のかげをひそやかに流れ歩みつつ、ここに一昔あまりの歳月を過去とした。まことに遅々とした歩みではあつたけれど、どんな動きの一つ一つにも、自分としての一杯の努力を注ぎかたむけて、前進をつづけて來たと思つてゐる。
 せめてこの專念の心を、愛する人々の前に捧げて、私のひそかな喜びとし、さうして、長旅への浪間に再び泳ぎ出やうとしてゐる。
(「自序」より)

 

目次

  • 自昭和十四年至昭和十五年 菊 (二百二十七句)
  • 自昭和十一年至昭和十三年 幻影 (百八十四句)
  • 自昭和三年至昭和十年 春雷(二百八句)


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