盗人 桐野かおる詩集

 2020年11月、砂子屋書房から刊行された桐野かおるの第11詩集。カバー写真は著者、装本は倉本修。

 

 齢をとるというのはなかなかシビアなもので、テレビなどで、(生涯現役です)だとか(年齢は関係ありません)、などと言っている人をみると思わず、ホンマかいなと呟いてしまう。自分の怠惰を棚にあげて、そのために努力してきた人を懐疑の眼でみてしまう。これではいけないと、最近少しは思うようになってきたが、今さら何をどう思ったところで、このシビア感に変りはないようである。そういう風な努力をしてきた人にはそういう風な結果が待っているのだと、思うばかりである。
 いつもの事だが、こうして詩集を出せた時は本当に嬉しい。この気持ちに年齢は関係ないようである。この先、後何度この気持ちを味わう事ができるのか。〈道は迷わでなるにまかせて〉、黒田如水のこの歌の言葉のように行けたなら幸いである。(「あとがき」より)


目次

あとがき

 

NDLで検索
Amazonで検索
日本の古本屋で検索
ヤフオクで検索