1999年5月、沖積舎から刊行された加藤郁乎(1929~2012)の第7詩集。
詩の筆を折りかけたことは幾度かあった。三鷹台や代々木の先達詩人を失ってはかない思いを託っていると、どこからともなく声がかかり、一簡が飛来し、ひとり飯島耕一だけが慰め励まし続けてくれた。その詩集にとどまらず、奇想天墜の小説集やバルザックと漱石の同席する評論集などを次々と恵まれた。その友誼は詩や俳句をこえて厚く温かく、忘れられた閑雲野鶴が十八年ぶりに詩集を編む気になった。(「あとがき」より)
目次
- 詩篇33
- 34
- 35
- 36
- 37
- 閑雲野鶴集序
- 閑雲野鶴抄一
- 閑雲野鶴抄二
- 閑雲野鶴抄三
- 閑雲野鶴抄四
- 五
- 六
- ふたつの秋
- パーティー
- 稲垣足穂を送る歌
- 水無月
- 今夜のラウラ
- てれふれ町
- とうとうたらり
- 恩
- 花川戸
- かぶく
- 書翁登天
- 典型の絵師
- 清長好みの女神
- 手紙
- ヴァチカン
- いつきひもろき
- 田村隆一を送るバラード
あとがき