2022-07-13から1日間の記事一覧

父の口ぶえ 十才の詩集 草野心平編 岩田有史詩集

1951年1月、小山書店から刊行された岩田有史の詩集。著者は宮沢賢治の従兄弟。 解説 草野心平 今年の四月、私は岩手の太田村に高村光太郎氏を訪ねましたが、その途次花巻の宿屋に一泊しました。その晩旧知の関登久也さんが訪ねて下すって、自分の子供の作品…

鶯の啼く地獄谷 香山末子詩集

1991年7月、皓星社から刊行された香山末子(1922~1996)の第2詩集。装幀は藤林省三。著者は韓国生まれ。1945年、栗生き楽泉園に入園。 目次 Ⅰ 消えた足あと 消えた足あと ため息 まっかなトマト 湯煙のように あの日の別れ 冬の想い出 夢はしっかりそのまま…

合掌部落 能村登四郎句集

1957年4月、近藤書店から刊行された能村登四郎(1911~2001)の第2句集。 「咀嚼音」以後の作品五〇〇句をまとめた。 その間の二年牛という歲月は、句集の製作年代としては極めて短かい。おそらく將來もこれほど短歲月で多作するという事はないだろうと思う…

タマゴアタマ 秦愛子詩集

1990年8月、思潮社から刊行された秦愛子の第1詩集。付録栞は「いつか『秦愛子』になる日まで」(高橋源一郎)、「うどんは食べるものではなく暴れるものだ」(ねじめ正一)。 目次 白線 タマゴアタマ 枕経 ぬりえ 象牙の脚 くつぬぎ石 おこるうどん 気がかり…