1951年3月、小山書店から刊行された現代詩アンソロジー。編者は日本文藝家協會。編集委員は、安西冬衛、小野十三郎、北川冬彦、草野心平、高見順、壺井繁治、西脇順三郎、三好達治、百田宗治、吉田一穂。
目次
- 僕のひとりの海に……ふたたび血を吸った海綿體の太陽がのぼる朝に 池田克己
- 僕は落葉松の鋭い枝の…….幼なき歌……赤岩 野上彰
- 暴力……二十五時 平木二六
- ぼたんについて……化け物屋敷 櫻井勝美
- 地下鐵……冬の蠅……自由 阪本越郎
- 田園誌 岡崎清一郎
- デラ颱風……壁の一部 山中散生
- 船幽靈……こだまのニンフ……冬の海から……わがたてるところより 小野十三郎
- 淵 長光太
- 二つの世代: 岡本潤
- 豪雨……鳥の一督 北川冬彦
- 薄暮……おかあさんが死んだあとで……夜の洗濯 山本沖子
- 花の店……シグナル……男 安西均
- 時間……疾走するもの……宇宙の嶺 高橋新吉
- 銃の音のさ中で……風 許南麒
- 加佐里だより……二重の眺望 三好達治
- 木の芽立ち時……水……歌 壷井繁治
- 極みの時……船出……想ひ出の夜明け 中村眞一郎
- 昏い圓座……もみくちゃの地圖 殿内芳樹
- 黑い距離……死と蝙蝠傘の詩……黑い肖像 北園克衛
- 黑い歌……寫生について 村野四郎
- 蜥蚚の砦 河邨文一郎
- 燃エガラ……原爆小景……魔のひととき 原民喜
- ネロ……博物館……二十億光年の孤獨 谷川俊太郎
- 追ひ立てられた疎開者の歌 堀口大學
- 思い出の木陰 江間章子
- 鬼……斷片 祝算之介
- ポジション……ポジション……ポジション 安藤一郎
- PLANKTON……緩衝地帶……花とうつとりとした風景 安東次男
- 淋しき二重 鮎川信夫
- 百日紅……夜の思料 安西冬衛
- 水族館……背中の眼……樹 關根弘
- 正午 田村隆一
- 少女がたき木を拾ぶ……ストリートガール 王榕青
- 小詩集より十五篇 近藤東
- 燒酌詩集……月と峨 及川均
- 朱の印圖……未來……死のなかの現實 岡田刀水士
- 太陽……八月十五日 金子光晴
- 天……天……火の山 草野心平
- 天馬行 佐藤春夫
- 典型……鈍牛の言葉……山荒れる 高村光太郎
- 東京 ノエル・スエット/山內義雄譯
- 馬三章 杉本直
- 雲海……五人 鳥見迅彦
- 私のなかを……地圖……私の聖者 高見順
- 夜……枇杷……庭に童が咲くのも 西脇順三郎
- よいどれの歌……歩行者の祈りの唄 山本太郎
- 夜の樹……海の上……終曲 進藤千恵
- 夜の座 吉田一穂
- 幽界通信……草……雨夜 町田志津子