2013年6月、思潮社から刊行された野木京子の第2詩集。装幀は稲川方人。題字は宇田川新聞。
宇宙を構成する塵のようなものが地上だけではなく、天上世界をも、地下世界をも渦状粒子のように激しく動き回っている。そこに、いなくなったもの、ここに不在のものの呼吸が、詩の呼吸として呼び出され、なまなましく息づいている。野木京子はいま新しい鎮魂歌を書き始めた。
(「帯文/吉田文憲」)
目次
婚礼
Ⅰ
- 空白公園
- うみ
- 明るい日
- 設計図の空
- 瓦礫の空
- 細枝の生きもの
- ……それで……それで……
- 樹木の声
Ⅱ
- 行李
- 紙人形
- パス
- 鳥たち
- 十六月
- 犬
- どの人の下にも
Ⅲ
- 水文字の木
- 小さな窓
- 不在の妖精
- 梔子(クチナシ)の朝方
- ふわふわ
- 光の魚
- 表皮剥離
- 繊維草、えのころくさ
- ジムグリ
書評等