みずうみ・三色菫 シュトルム 結城信一訳

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 1962年5月、偕成社から刊行されたテオドール・シュトルム(1817~1888)の短編小説集。翻案は結城信一。装画は西村保史郎。少女世界文学全集18。

 

 シュトルムは、デンマークとの国境に近い、北ドイツの小さな町に生まれた、たいそう独特な作風をもった作家です。
 七十一年の生涯のうち、五十あまりの作品を書きましたが、その二、三をのぞいては、ほとんど短編ばかりです。ロマンチックで、抒情的が多く、非常にムード(気分)を大切にしますが、そのなかから、代表的な三つの作品『みずうみ』『三色董』『水死』をここにえらびました。
 いずれも、しずかなうつくしい物語ですが、こまやかな人間の心理をたくみにえがきながら、人間と自然への深い愛情をしめした、りっぱな作品です。この三つの物語を、しずかに読んでいくと、少女のみなさんには、いろいろと考えさせられる問題が出てくるはずです。『みずうみ』もそうですが、『水死』などは、なかなかロマンチックで、神秘的な、おもしろい物語だと思います。
(「この物語について/結城信一」より)

 

 


目次

  • みずうみ
  • 三色菫
  • 水死

解説


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