2018-03-19から1日間の記事一覧

冬の動物園 草野信子詩集

1984年1月、視点社から刊行された草野信子(1949~)の第1詩集。装画は立原あゆみ。第13回壺井繁治賞受賞作品。 表現するということは残酷な一面を持っています。衝撃力のない批い私の詩でもへ言ってしまったということだけでい つも誰かを傷つけてきました…

メーゾン・ベルビウの猫 椿實

2017年2月、幻戯書房から刊行された椿實(1925~2002)の未発表中短編集。 目次 Ⅰ 金魚風美人 色彩詩 石の中の鳥 夜の黄金 乳房三十年史 Ⅱ プロタゴラス 先生その他――或る古典学者のノートより 我身ひとつは 白鳥の湖 たそがれ東京 花の咲く駅にて Ⅲ 神桃記 …

シララの歌 新谷行詩集

1968年11月、あいなめ会から刊行された新谷行(1932~1979)の長篇詩集。 あいなめの同人のなかで、松本君の次にながいつきあいは、新谷君である。吉祥寺の通りをまがって我家へかえる道すがら、うしろから見しらぬ青年が声をかけた。それが北海道に行ってい…

夭折の天才群像――神に召された少年少女たち 山下武

2004年11月、本の友社から刊行された山下武による評伝。 「死者はいつまでも若い」(アンナ・ゼーガース)とは、僕の好きな言葉である。夭折した少年少女の上に思いを馳せるたび僕はいつもこの言葉を憶い出す。ここで言う「夭折」とは、豊かな文才を持ちながら…

愛媛の昔語り 真鍋博

1960年10月、朝日出版から刊行された説話集。初出は愛媛新聞連載。読者から寄せられた昔話に真鍋博による挿絵で構成。装幀は堀内誠一。序文は木下順二。 この文章が、この本の初めにつくことになるのか終りにはいることになるのか知らないが、いずれにせよ「…

加藤介春全詩集

1969年6月、學燈社から刊行された加藤介春(1886~1946)全詩集。編集は原田種夫と山田牙城。カットは甲斐巳八郎。 目次 旧友の選集に寄せることば 土岐善麿序文 人見東明 眠れる蜘蛛 朝の自由散歩 眠れる蜘蛛 赤き夕の悲哀 雨の監獄 眼 子供の頃 寂しき野の…