1999年3月、思潮社から刊行された加藤千香子(1932~)の第2詩集。著者は松阪市生まれ、刊行時の住所は松阪市新町。
第一詩集『ギプスの気象』以来、あっという間に年月が経っていた。しばらく書けない時期があり、パリ時代の一九七三年頃から現在まで、「三重詩人」「幻野」、「中日詩人集」、「棧」、「三重県詩人集」に収めた作品の中で納得のいくものを選んでみると、半分はここ二、三年の間に書いている。
パリ・東京でのフランス料理の仕事から、松阪に帰郷して十年間、松阪大学を経て、皇學館大學、鈴鹿医療科学大学でフランス語を教えるかたわらフランスの詩にも触れてきた。
表紙は本居宣長十七歳の時の貴重な地図で、本居記念館の承諾をえて使わせて戴いた。出版にあたり、寄稿頂いた長谷川龍生氏、ご尽力下さった小田久郎氏に心より御礼申し上げます。詩作を継続させて下さった錦米次郎氏はじめ三重詩話会の仲間達に深く感謝します。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
- パリの警視庁
- 探す
- 砂糖細工
- たまごうり
- ひにふにだ
- かみさまⅠ
- かみさまⅡ
- 沙蚕(ごかい)のはなし
- もやの長良川
- 塩こおろこおろ
- ルプリエ RFPLIER
- 中折れ
Ⅱ
あとがき