詩の中にめざめる日本 真壁仁編

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 1966年10月、岩波書店から刊行されたアンソロジー詩集。編集・解説は真壁仁(1907~1984)。岩波新書610。


目次

民衆は詩人である―序にかえて―

  • 八十六歳の情感 林金太郎 <はつ日、五月晴と知人>
  • 行為できずく倫理・叡知 浜口国雄 <便所掃除>
  • 台所一九五四年夏 石垣りん <日記より>
  • 生のなかの生 森春樹 <音、指>
  • 生活のオノマトペ 山田今次 <あめ>
  • 唄をつくる民衆 小幡周太郎 <出稼ぎの歌>
  • 幼い創造者 たかはしひろゆき <雨>
  • 親と子の愛と倫理 吉野弘 <父、星>
  • 山村の家屋構造 佐藤健一 <煙出し>
  • 貧農の末路 井上俊夫 <惣七家出一件>
  • 天平の愁いの顔 苅田あさの <阿修羅>
  • 農民への近親憎悪 黒田喜夫 <空想のゲリラ>
  • 樺美智子追悼詩 高橋敬子 <その朝、前進>
  • 充満する死 沖田きみ子 <死の花粉>
  • 農民詩人の一典型 伊藤和 <すいか>
  • 獣と神とのあいだ 茨木のり子 <大男のための子守唄>
  • 自分と他者への対話の方法 大江満雄 <あの人たちの日本語を杖にも柱にもするな>
  • 傷みやすい少年の魂 渡辺照男 <生活日記>
  • 父と子の会話 畠山義郎 <まさひでもあぐら>
  • 暴風雨のなかの農婦のうた 木村迪男 <おはんのうた>
  • 怒りの証言 八島藤子 <私は広島を証言する>
  • 津軽方言詩と地方主義 高木恭造 <冬の月、夜明げ、百姓>
  • 現代詩のなかの童謡 森崎和江 <あたしゆめみた>
  • あどけない冒険の季節 川越綴子 <変化、無駄>
  • 詠嘆と決意 大関松三郎 <虫けら>
  • エロスの誘い 滝口雅子 <男について>
  • 反近代の思想 錦米次郎 <根土>
  • 母性の眼のこまやかさ 高田敏子 <ぶらんこ、橋>
  • 痛烈な挫折感 千早耿一郎 <並木についての伝説>
  • 権力への対決 赤間勝美 <瞳>
  • 子どもの作像力 石川節夫 <巨人の先生>
  • 日本のカァペンター 三野混沌 <やぶこうじ、雨>
  • 諧謔による文明批判 有馬敲 <贋金つくり、ひげのソネット
  • 新旧意識の葛藤 北林正 <牛を殺す>
  • アウシュヴィッツへの怒り 野田寿子 <月経>
  • 閉ざされた坑口 丹野茂 <硫黄>
  • 平和への証言 峠三吉 <呼びかけ>
  • 北辺の種族の声 更科源蔵 <チャチャはこう話してくれた>
  • 労働者の笑い 昭石川崎「暁塔」 <「大」浴場無情の歌>
  • 心象と実在のあいだ 高橋重義 <庭>
  • 阿武隈の星 猪狩満直 <船、馬>
  • 残虐の記録 押切順三 <無人の村>
  • 心の渇き、地の乾き 友田多喜雄 <雨>
  • 敗戦の記録 齋藤峻 <枯れ葦>
  • 学生とともに 西出新三郎 <おふくろ、うしろ>
  • 孤独と連帯 中野鈴子 <なんと美しい夕焼けだろう>
  • 若い魂の独白 後藤和子 <石を積む>
  • 人間のめざめ 菊地綾子 <宗門御改帳>
  • 虜囚の体験 長尾辰夫 <悲劇>
  • おくりもの 土田茂範 <車勇助>
  • 自然とのたたかい 熊谷克治 <太陽をとれ>
  • 失った青春 中村正子 <胸のそこの川原で>
  • 闘病者の詩的体験 桑村宏 <潜水艦とハンチング>
  • 三十年周期の思考 草野比佐男 <交替勧告、夢の成就>
  • 街の主婦たちの詩 にしおかつこ <問屋街>
  • 罪の意識にたつ 竹本源治 <戦死せる教え児よ>
  • 死者のこえ 田辺利宏 <泥濘>
  • 予言 樺美智子 <最後に>
  • 滅びのイメージ 厚木叡 <伝説>
  • 最初の体験者たち
  • 岡本俊夫 <原爆体験記>
  • 佐藤智子 <無題>
  • 弾道の下に生きた十年 後藤勝一 <弾道下のうた>
  • 生活をくぐした認識 横戸栄子 <屁>
  • 農業技術者の夢 丸子喜正 <原子力を農業生産に>
  • 差別とのたたかい 丸橋美智子 <みんな同じ人間なのだ>
  • 噓のない人間のあかし 村井安子 <チューインガム一つ>
  • 望楼哨の眼 本多利通 <雨あがりの昇天>
  • 遊撃者の映像 村津雅夫 <モウモウ団>
  • 出稼ぎと離農 小坂太郎 <渡り鳥>
  • アフリカの鼓動 赤木三郎 <ギゼンガのはなし 河>
  • 民族の音いろ 須田禎一 <唇を嚙みしめる>
  • 詩をかく家族 山田清勝 <小さな風、A2型>
  • 村の心象風景 佐藤義則 <黒い空間、黄昏の村>
  • 存在と愛 長尾登 <二つの森>
  • 魂への訴え 池田ソメ <うめぼし>
  • 土佐のいごっそう 西岡寿美子 <砂から>
  • 歴史への信頼と厭世 長沢延子 <告白>
  • 地底の声 下原温子 <部落誌>
  • ゆきずりの愛 磯村英樹 <途中>
  • 死の記録 たむらまさみ <日本人の死>
  • ライオンと虻 薩川益明 <自由について>
  • 海上労働者の眼 中原厚 <黒い一匹の人魚の歌>
  • 思想としての竹 花田克巳 <ベトナムの竹>
  • 古い日本沖繩 野里竹松 <陳情口説>

あとがき


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