
1984年10月、西日本新聞社から刊行された柴田基典(1928~2003)の評論集。装幀は宮川和。
目次
Ⅰ 詩時評
・昭和五十三年
- 豊かさのなかの空洞 詩人は孤立するか
- 清澄とまんだら
- 石村通泰「水唱」 金丸桝一「日の浦曲・抄」 八幡黎二「石の情話」 美村幹「大泣橋」
・昭和五十四年
- 孤高の美と傷あと
- 黒木清次「朝の鶴」 柏木恵美子「炭街」 渡辺斉「わが島」
- 文明のとげ
- 柿添元「否 (non)」 高木護「祈り」 湯川達典「ろうそくの火」
- 手法の変化
- 黒田達也 「北極上空」
- 具象から抽象へ
- 詩誌『河」の片田芳子と上村肇の作品
- 爛熟と風刺
- 一丸章「呪いの木」 渡瀬一男「返信」
- 精神の外傷を与える詩
- 岡田武雄 「縄と釘」 山本哲也「冬の光」
- 幅広い方向感覚
- 西村光春 「むすべぬ風景」 南邦和「父夢」 本多利通 「鳥葬」
- 一冊の詩集を作るということ
- 堀川喜八郎「水の地方」 本多寿「馬・たまふる」
- 等身大の詩
- 福田万里子「発熱」 鈴木素直「夏日」
- 笑い――不服従の精神
- 天野忠「讃め歌抄」 井口豊「便器と菫」
- 現代詩は朗読に適するか
- 福岡県詩人会・詩と独白劇
- 強靭さについて
- 片瀬博子「やなぎにわれらの琴を」 門田照子「巡礼」 鳥巣敏行「離島まで」
・昭和五十五年
- 詩人の感覚と認識
- 富松良夫「星座」 藤坂信子「野分」 小林尹夫「沖縄島」
- 孤独の年輪
- 岡部隆介「ナムビクワラのたき火」 井上岩夫「しょぼくれ熊襲」 崎村久邦の作品
- 居場所ということ
- 村永美和子「家と言葉」 八幡黎二の死
- 詩におけるあいまいさ
- 岡博・岡田武雄・今辻和典・杢田瑛二の作品
- 情念の関節
- 美村幹の作品
- 関係の美学
- みえのふみあきの作品
- 文学は人生の一部であるか 人生は文学の一部であるか
- 岡田武雄「念珠抄」 松本信正「いんしゃーあっ羅蛙」
- 劇的な本との出会い
- 山田かん「古川賢一郎覚書」
- ぜい肉をはいだ哀しい笑い
- 高木護「天に近い一本の木」 大沢昭の死
- ユーモアとリアリズム
- 大湾雅常「海のエチュード」 渡辺勝義「証言」
- 人間愛のなかに光る批評精神
- 野田寿子・黒田達也の作品
- 叙情と非情の目
- 松岡隆夫「鳥」 岡博「辛夷の花の咲く光景」 「中山朋之詩集」 鹿野至「喪われた秋のために」
・昭和五十六年
- ロマンチシズムの処理
- 九州文学「現代九州詩人号」 荒木力「白イ本・愛」
- 自己の転化と拡散
- 大仏文乃 「冬の花わらび」 甲木美帆「森からの道」 中村佐恵子「イカロスの末裔」
- 暗い近代を閉じこめる
- 山田かん 「予感される闇」 有光恒「血と祝祭」
- 悲しい人間喜劇
- 上村肇「空手富士」 高木護「人間の罪」 三宅武治「黒田三郎」 吉川成仁「顔貌」
- 言葉の音の魔力
- 村永美和子「おと更紗」 有馬正敏「蛆ころし」 斉木隆典「夢の暗渠」
- 詩人の身丈に余るもの
- 「大沢昭詩集」
- 現代詩は難解か
- 九州詩人祭鹿児島大会 江嶋なるみ 「双生児幻想」
- 詩人の文体
- 西村光春「音のなかで」 鍋島幹夫「あぶりだし」
- 素朴派と冗舌派
- 永田幸男「春の川」 野原美重子「積木のような詩集」
- 生涯かけて購った言葉
- 野田寿子「やっぱり歌えない」 麻生久「売りに出された雲」 渡辺斉「わが冬」 船木朋子「外の遠くに」 香月金之輔「母の夕焼け」
- 宗教の情緒化
- 岡田武雄「白峰寺参道」 高松文樹「仮面」 なかむらみつこ「彩」
- 素朴主義の恐怖
- 阿部恭久の作品 井口豊「おれは詩人なんかじゃない」
- ・昭和五十七年
- プロレタリア詩と日常
- 内田博「童説」 進一男「日常の眼」
- 寓話化による批評
- 江川英親「狼の嘘」 谷内修三 「The Magic Box」
- 情念のゆくえ
- 清水ゑみ子「青の世界」 「岡田武雄詩集」 河上鴨「夢の井戸」
- 詩の困難な時代
- 宮本一宏「現代詩の可能性原論」 柘植恭子「一輪の花を挿すとき」
- 感性の創造と認識の拡大
- 藤井令一「女影」 「坂本登美詩集」
- モダニズムの衣装
- 滝口武士の死 中西照夫「繋留地」 津留清美「川と鎮魂」
- 機知と想像の空間
- 岡部隆介と松本洋一 柏木恵美子「道」
- 自虐の風景
- 岡田哲也 「神子夜話」 森千枝「つぶやき」
- 世界のありようをむしり取る
- 美村幹「宇宙遊泳」 みえのふみあき「方法」
- 反情緒的な操作
- 「藤坂信子詩集」 元野影一「火と海の化石」 甲斐ゆみこ「風の輪郭」
- 沈默への回帰
- 杉谷昭人「杉の柩」 鷹取美保子「氷柱花」 庄司祐子「蕾の話」
- 島は内面の海にある
- 進一男「あまんゆ」 堀田孝一「柳刃抄」 三島久美子「愛の器」
・昭和五十八年
- 愚痴を濾過する
- 椎窓猛 「山峡に生きる椎の葉のような哀歌」 宮本一宏「陽炎伝説」 蔵薗治己「荷車の墓標」 森田定治「死神の休暇」
- モダニズムの落とし穴
- 小野和之「歩く季節」 東一秀「二十四の自画像」 幸幹男「測量する」感性の調和と沼地
- 田中詮三「モンバサのマグロ」 矢口哲男「假に迷宮と名付けて」 谷内修三「ドリーム・コンプレックス」 河野正彦「ある手術」
- 闇の世界から光を見つめる
- 進一男 「ラムール島」 岡田武雄「風花幻想」 森義男「鶏の話」
- 生乾きの詩
- 板橋謙吉「秒のなかの全て」 浦一俊「海へ寄せる詩彩」 田辺紀子「まわり道」 黒木ヱミ「ことばありて」
- 華やかな苦役
- 丸山 豊「球根」 有田忠郎「セヴラックの夏」 上山しげ子「角を曲がるとき」
- 自分を演じる詩
- 柿添元「不毛の時」
- 九州の詩とは
- 九州詩人祭福岡大会 松原光糊「抜人」
- 非日常への逆転
- 村上淳「摩天楼のレストランにて」 平田友武「はぜ」
- 個性に食いこむ技法
- 「美村幹詩集」 緒方功「恥の譜」 上田幸法「柿提灯」
- 自分のなかのエトランゼ
- 有田忠郎「蝉」 綾部榎城「種幻」
- 表出と創造のバランス
- 堀川喜八郎「黒い傘」 本田真一「笛翁詩経」 宮川港「水と風景」
Ⅱ 上田敏雄論
あとがき
詩誌・文芸誌一覧
人名索引